【生徒作品解説】生徒作品紹介8


○ロジック性(プログラム的な面白さ)
ボールが全自動で落ちてきてかごに入るという全自動作品となっています。その中でも、壁の配置や、壁自体に跳ね返るというプログラムをつけてよりボールの動きがアクティブになっているところに合わせて、今回はかごに蓋をつけています。蓋に仕掛けがあり、ボールが蓋を押しのけて入るように”バネ”のプログラムを活用して蓋つきの籠に全自動でボールが入るという最後にすっきりするような作品になっています。
○ゲーム性(ゲーム要素による面白さ)
操作などは必要ありませんが、最後にどうなるのかとドキドキして見ていられる作品であり、最後のスっとボールが入るところが、ちょっと癖になる、講師自身もどうやったの?とプログラムを確認したくなるような作品でした。
○アイデア性(創造的な発想の面白さ)
見本の教材は、籠に蓋がないのですが、本作品は蓋があった方が入るか入らないかドキドキするかもというお子さん自身のアイデアが盛り込まれた作品になっています。最後まで、全自動という(手で触らない)という所を徹底しつつ、蓋が動く様に配置しようとした工程が見事だと思います。また、蓋がないと想定すると、確実にボールがかごに入ってドキドキはしない作品だっただろうなと思ったときに、この蓋を使って面白くするという発想力も角度は周りと違いとても面白いです。
○デザイン性(イラスト表現の面白さ)
教育番組で見た作品を目指し、箱にその番組のタイトルを入れ込むなど、目指したゴールにどこまでも向かおうとしてのデザイン性がとても良いと思います。
○想像性(世界観やイメージ力の面白さ)
ボールが棒に当たったときに音が出るようになっていて、教育番組のようなポップな音源を活用しているところが、お子さん自身の、○○みたいなものを作るというゴールに近づける一歩なのでないかと見ていて感じました。音選びから背景選びまで、よく構成された世界観のある作品です。
【作品全体を通して】
従来の作品は、壁をの角度、数を駆使して籠に全自動でボールが入るような作品であるということを作品自体のゴールとしています。しかし、お子さんの目指していたものはもっとアイデア溢れるもので、壁に当たって籠にボールが入るのを大前提としながらも、そこに蓋というスパイスを入れることで、大人が初見で見たときにも、この隙間にボールは入るのか?という見てみないことには分からないことを、見事達成させている作品です。
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同じお子さんでも、制作する作品ごとに考えるこだわりがあり、それが作品にも表れていて毎回お子さんの可能性に驚かされます。そんな子どもたちの作品へのこだわりや思いが、この解説を通じて皆様に少しでもお届け出来たら嬉しいです。