【生徒作品解説】生徒作品紹介9


○ロジック性(プログラム的な面白さ)
今回のゲームのプログラムは、”密度”。シーソーゲームの重さを比べる相手をバランスを見ながらサイズを調整して遊びます。基本的なプログラムを使った作品となるため、プログラム自体の特別な工夫はありませんが、重力との兼ね合いもあるため、バランスを取るのがとても難しいゲームになっています。
○ゲーム性(ゲーム要素による面白さ)
最初は一対一のバランスを見ながらイラストの大きさや落ちてくる高さも変える工夫もする中で、この作品は、10tと20tという二種類の重りのイラストを作成することで、次に遊ぶ子に工夫を促すようなイラストを準備してあります。また、車がすっきりと籠に入るので、最後まで見どころがある作品です。
○アイデア性(創造的な発想の面白さ)
一対一の重さ比べが基本の作品としてある中で、二対一でバランスを取るアイデアが独創的だなと感じました。一度、一対一での重さ比べの作品も作った上で、次のステップとしてイラストを増やした時にどうなるの!?というドキドキ感の味わえる作品となっています。
○デザイン性(イラスト表現の面白さ)
重りのイラストが10tと20tの二種類を用意していますが、それぞれによく見ると色味も10tの方が少し色が薄く作っています。重く見えるように20tの重りの方が大きく、色濃く作るという工夫がされていて面白い作品です。
○想像性(世界観やイメージ力の面白さ)
一対一の重さ比べのゲームがすぐに完成したお子さんだったので、「これもっと楽しくならないか?」という周りの声もあって、しばらく試行錯誤した結果、重りの種類を用意することで”バランスを整える”楽しさというのが表現できる作品となっています。
【作品全体を通して】
一つ一つの作品が基本となる見本の物がある中で、それぞれに創意工夫がされています。イラストのオリジナリティーを大きく出すのではなく、世界観を変えずにその中でアイテムの種類、数を変えて細かなイラストの工夫によってアイテム同士の違いをつけて制作されている作品であると思います。
---
同じお子さんでも、制作する作品ごとに考えるこだわりがあり、それが作品にも表れていて毎回お子さんの可能性に驚かされます。そんな子どもたちの作品へのこだわりや思いが、この解説を通じて皆様に少しでもお届け出来たら嬉しいです。